バルセロナ式 6v3 ロンド(トランジション・ロンド)
FCバルセロナやマンチェスター・シティ、バイエルン・ミュンヘンで採用されている、より複雑でカオスを含んだロンド形式。これは静的なポゼッション練習ではなく、攻守の切り替え(トランジション)に主眼が置かれている。
分析と理論的背景
6v3という設定は、攻撃側にとって大きな数的優位(2倍)があるように見えるが、グリッドサイズが限定されているため、守備側のプレッシャーは強烈である。このドリルの核心は「ボールを失った瞬間」にある。ペップ・グアルディオラのチームに見られる「ボールを失ってから5秒以内の奪回」という原則は、こうしたドリルによって無意識レベルにまで刷り込まれる。また、ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリード)は、この形式を用いて守備ブロックの形成とスライドを徹底させている。