メンタル ネガティブ・トランジション（攻→守）の反応速度向上。
戦術 ボール周辺の数的優位形成（狩り場の形成）、ショートカウンターの完遂。
攻撃側がボールを保持する。
トリガー ボールを失った（守備側に触れられた）瞬間、攻撃側の全選手が「最も近いボールホルダー」とその周辺のパスコースに対して激しくプレスをかける。
5秒ルール ボールを失ってから5〜6秒以内に奪い返すことを目標とする。5秒以内に奪えなければ、即座にリトリート（撤退）してブロックを作る動きに移行するか、ドリルをリセットする。
守備側（ボールを奪った側）は、奪った後に特定のターゲット（ミニゴールや外部のフリーマン）にパスを通せばポイント。これにより守備側にも「奪った後の正確さ」を要求する。
リアクション 「あ！（ミスした）」と嘆く時間をゼロにする。ミスはプレーの一部であり、即座の守備アクション（Sprint to press）が求められる。
圧縮 ボール周辺のスペースを極小化し、相手に息をつく暇を与えない。
誘導 闇雲に追うのではなく、サイドラインや味方のいる方向へ誘導して挟み込む。
ボールを失った直後の数秒間に全精力を注ぎ、即時奪回を目指すトレーニング。リバプールFCの黄金期を支えた戦術の根幹である。
クロップは「ゲーゲンプレスこそが最高のプレイメーカーである」と語る。相手がボールを奪った直後は、まだ陣形が整っておらず、視野も確保できていない「カオス」の状態である。この瞬間に激しいプレスをかけることで、高い位置でボールを奪い返し、即座に決定機を作り出すことができる。このドリルでは、ボールロストに対する心理的な「スイッチ」の切り替え速度を極限まで高める。