攻撃 ラインブレイク（Breaking Lines）、3人目の動き（Third Man Run）、幅と深さの確保、中央フリーマンの活用。
守備 コンパクトな守備ブロックの維持、パスコースの予測と遮断、トランジション。
攻撃側（4名+3名フリーマン）はボールを保持し、守備側（4名）からボールを守る。
フリーマンは常に攻撃側をサポートする。
勝利条件 攻撃側は、一方の端のフリーマンから中央のフリーマンを経由（または直接）して、反対側の端のフリーマンへパスを通すことでポイントを得る。
トランジション 守備側がボールを奪った場合、即座に外側のフリーマンを使ってポゼッションを開始する。ボールを奪われた攻撃側4名は、即座に守備（プレス）に切り替える（役割の交代）。または、守備側がボールを奪ったらドリブルでラインを突破すれば交代、などのルールも一般的。
三角形の形成 ボールホルダーに対して常に左右・中央・奥へのパスコースを提供する。
誘引と展開 片側にボールを集めて相手守備ブロックを寄せ（Overload）、手薄になった逆サイドへ素早く展開する。
ライン間 守備ラインの間（ポケット）に顔を出し、縦パスを引き出す動きを繰り返す。
中央封鎖 4人の守備者はまず中央へのパスコースを最優先で閉じる。外回りのパスは許容するが、中を通されてはいけない。
連動 一人がプレスに出たら、残りの3人が連動してスペースを埋める。
このトレーニングは、グアルディオラがFCバルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、そしてマンチェスター・シティにおいて最も頻繁に使用する「最も重要な演習」の一つである。ダイヤモンド型のビルドアップ構造と、守備ブロックの攻略、そして中盤の支配をシミュレートする。
このドリルは、実質的に「7v4」の状況を作り出す。攻撃側（4人＋フリーマン3人）は、ボール保持において圧倒的な優位性を持つが、狭いグリッド内で行われるため、判断の遅れは即座にボールロストに繋がる。中央に位置するフリーマン（ピボット役）と、両端のフリーマン（CBおよびCF役）の関係性が、チームの背骨（Spine）を形成する。 守備側にとっては、4人がボックス型またはひし形のブロックを形成し、数的不利の中でいかに中央のパスコースを閉じつつ、サイドへ誘導してボールを奪うかという「守備の圧縮（Compacts）」を学ぶ最高の教材となる。